うつ病と抑うつ状態の違いとは?
うつ病とは?目安は2週間?
誰しも、何か嫌なことや悲しいことがあれば、気分が落ち込んだり、やる気がなくなったりします。そのような気分の落ち込みとうつ病とはでは、何か違うのでしょうか。
強いストレスを受けて気分が一時的に落ち込んでいるのか、うつ病を発症しているのかを区別する際、「どのくらい長く抑うつ状態(やる気が起きない、不安感...が続いているか」という点が重要になります。
うつ病の場合は、何をやっても気分が晴れず、抑うつの状態が、2週間以上続きます。現在、抑うつ状態にある方は、そのうつ状態がいつごろから続いているか、振り返ってみましょう。
抑うつ状態であらわれやすい症状
こころの症状
- 何をやるにも億劫に感じる
- やるきが起きない
- 不安な気持ちが何時までたってもおさまらない
- 人と会うのが面倒になる
- 悲しくてつらい
- イライラする
- 怒りっぽくなる
- 常に物事を悪い方へと考えてしまう。
- 常に最悪の事態ばかり考えてしまう。
からだの症状
- 頭痛やめまいがする
- 動悸や息切れがする
- 体重が減る
- すぐ疲れ、なかなか疲れもとれなくなる
- 眠れない、夜中に目がさめる
- 食欲不振、胃部不快感、便秘
- 肩こり、背中や腰などからだの痛み
- 息苦しい、動悸がする
- 手足のしびれ感、嫌な汗や寝汗をかく
- 性欲低下、女性では月経不順など
なぜうつ病になる?
3年に一度の厚生労働省による調査では、うつ病患者数は、2014年10月には推計111万人と過去最多となっています。
増え続けているうつ病患者数ですが、うつ病とは、発病の原因を明確に特定することが難しい病気です。環境の変化や、遺伝的な要因、ストレスなどさまざまな要因が重なって、脳の機能障害が起きている状態がうつ病と考えられています。
私たちの脳内で分泌される神経伝達物質の種類や、伝達のされ方と、私たちの感情は深く関係しています。うつ病は、ストレスや環境の変化、遺伝的な要因など、さまざまな要因が重なり、脳内の神経伝達物質の働き方が悪くなっている状態、いいかえれば、脳というシステムに不具合が生じている状態といえるかもしれません。